末期の乳がんで闘病中の小林麻央さんの病状などについて
特に追っかけていなかったのでほとんど知らないですが、
ちょっと気になったので一言。
麻央さんの痛み止めの貼り薬が増量になったそうです。
麻央さんの処方されている貼付薬は
「フェントステープ」か、「ノルスパンテープ 」かという議論があるみたいです。
どちらでしょうか?
間違いなく、貼り薬は
フェントステープでしょう。
(家族にがん患者がいれば見たことがあるかも)
がん疼痛緩和には3段ラダーという治療方針があります。
大雑把に言うと、
1 NSAISDs(ロキソニンなど)→
2 非麻薬(ノルスパンテープ(ブプレノルフィン))→
3 麻薬(モルヒネ、フェントス(フェンタニル))
と順に強くしていきなさい、というものです。
ノルスパンは2にあたる、非麻薬性鎮痛剤であり
がん以外にも痛みがひどい漫性痛に処方します。
麻薬開始前に使う比較的弱い薬です。
また、3種類しか規格がなく、ちょいちょい調節する薬ではありません。
対して、
フェントス(フェンニル)は3にあたる強い麻薬です。
私も何度もフェントステープを使ったことがありますが、
それはいづれも末期がん患者でした。
末期がんの痛みは甚大で麻薬でしか、抑えられません。
また、除痛の際して5原則があります↓
- ● 経口的に
- (by mouth)
- ● 時刻を決めて規則正しく
- (by the clock)
- ● 除痛ラダーにそって効力の順に
- (by the ladder)
- ● 患者ごとの個別的な量で
- (for the individual)
- ● その上で細かい配慮を
- (with attention to detail)
このように、経口投与が優先になります。
つまり、薬でいうと、おなじみの
オキシコドン(商品名オキシコンチン)です。
たしか、以前、どこかの自動車会社の幹部が不正輸入で捕まった薬です。
オキシコンチン錠5mg/オキシコンチン錠10mg/オキシコンチン錠20mg …
と何個かの規格(容量の違い)があり、
5から徐々に強めていきます。
たいてい5から30ミリくらいでしばらくは安定します。
しかし、症状が進み、嚥下(飲み込むこと)が困難になると、
仕方なしに貼付剤(貼薬)に変更になるのです。
麻央さんはやせこけ、嚥下困難であるため
先日、夫の市川海老蔵が錠剤を粉砕していたそうです。
ちなみに麻薬は基本的に粉砕不可ですので、
家族でも良かれと思ってもしてはいけません。
薬が急に吸収され、副作用が起こりやすくなります。
日本酒をちょびちょび飲まずに、一気飲みした感じになり危険です。
ここで出てくるのがフェンタ
ニル(フェントステープ)という、
モルヒネをヒントに鎮痛効果を増強したよく効く麻薬で、
音楽のカリスマ、プリンスさんがハマってしまい死因ともなったものです。
フェントスは規格が
1mg, 2mg 4mg 6mg 8mg と多彩にあり、
微調節できるようになっています。
(徐々にテープ面積が大きくなっていきます。)
これらのことを総合して、
末期で貼薬が増量、とくれば、フェントスだ、という結論になるわけです。
余談ですが
フェントスへの内服からの移行の際に容量調節が難しい場合があり、
処方された肺がんの患者で、過剰投与だと思うが
多幸感が出てしまい、
『先生、なんか、おれ、気持ちいいんだー』
と言っている人がいました笑
最期くらい、いいのかな、と思いました。
麻央さんは、少ない私の看取り経験から考えて、
おそらくあと余命1年前後ではないかと邪推します。
そろそろ、退院して家に戻って、24時間在宅看護、往診を受けながら
残りの時間、家族と幸せに過ごしてもらえたらいいと個人的には思っています。
麻央さんの状態は残念ですが、
彼女の何よりの業績は勧玄君という
素晴らしい歌舞伎の跡継ぎの男の子を残したことではないでしょうか。
生きる意味って何なんでしょうか?
いつも考えます。
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